【米不足の本当の原因】令和の米騒動の真実
こんにちは。せったいのまーちゃんです。
今年2024年8月に起きた、米不足、価格高騰の本当の原因はなんでしょう?
また繰り返されるのか、不安ではありませんか?
「令和の米騒動」の原因について調べていきます。
- インバウンド
- コロナ明け外食産業で需要が拡大
- 南海トラフ地震の備え
など言われますが、
インバウンドの外国人観光客が食べる米なんて、たかが知れてるのに・・
本当の原因はなんでしょうか。
- 作況指数101で平年並みだったにも関わらず、なぜ米不足になるのか?
- なぜ、業務用のお米は余っていたのか?
- なぜ、大型スーパーだけがなくなるのか?
についても解説します。
この原因が分かることで、過剰に不安にならなくて済みます。
減反政策
米不足の本当の原因は、減反政策で米の生産量が激減した事です。
減反政策は1971年から始まりました。
年々、米生産を減らし今では水田の4割を減反して、ピーク時1447トンあった米生産量を半分にしました。
- 1967年ー1426トン
- 2023年ー717トン
- 1993年ー781トン(記録的冷夏)
減反政策は米あまりを解消し、米価を安定させる政策です。
結果的には、米生産量を減らしすぎたせいで今回のような米不足になっています。
ただ、コメを作り過ぎれば価格が暴落し農家の経営も苦しくなります。
現在、20町歩以上でないとコメ農家は赤字と言われています。
米価が安いうえ、トラクター、田植え機、コンバイン等の設備費が高いためです。
猛暑による品質低下
作況指数101で平年並みだったにも関わらず、なぜ米不足になったのでしょうか?
実は、作況指数は単位面積当たりの米の収穫量です。
収穫量が多くても、品質が悪いと出荷量は減ってしまいます。
品質が悪く、2等、3等米が多くなれば、出荷量は下がってしまいます。
(作付け面積が減っても出荷量は減ります。)
2023年の一等米比率は
- 2023年 59.6%
- 平年 75%
平年より、15%も下がりました。
一等米比率が下がった理由は
- しらた、白未熟粒(白く濁ったお米)
- カメムシ被害(黒い斑点米)
しらたは穂が出る時期に高温、水不足あうと増えます。
カメムシ被害は暖冬、スギ花粉が多い年に多く発生します。
これらの原因で、収穫量は平年並みだったにも関わらず、
精米して見たら選別で不良米が多く発生し、出荷量が減少しました。
メディアの報道
メイディアの報道も、米の消費を急拡大させました。
連日、スーパーの棚に無くなった米を報道し、不安感を煽りました。
コロナ報道の時のように、マスク不足や芸能人の感染を繰り返すことで過剰に不安を煽りました。
この時も小売店にマスクがなくなり、価格が高騰しました。
南海トラフ地震、インバウンド、外食産業
- 南海トラフ地震に備えるため
- インバウンド(外国人観光客)
- コロナ明け外食産業
- ロシア、ウクライナ戦争で小麦価格が高騰
南海トラフ地震に備えるため、インバウンドの需要増、コロナ明け外食産業の需要増などが重なったことで、需要が拡大しました。
またロシア、ウクライナ戦争で小麦価格が高騰し、割安感があるお米に消費が移ったとも言われています。
ただし、本当は
減反政策により、こうしたわずかな消費の変動で米が足らなくなるほど、生産量が減らされていることが問題です。
なぜ業務用のお米は余っていたのか?
もう一つの疑問として、スーパーのお米は無くなったのに、外食など業務用のお米は全然問題なく流通していたか?です。
業務用米の特徴
業務用の米はコスパがよく低価格なお米です。
- ブレンド米
- 多収米
- 古米
- 訳あり米
家庭用
家庭用のお米は高品質なお米です。
- 単一品種
- 銘柄米
- ブランド米
よって、一等米比率が大きく下がったお米は業務用に周り、
家庭用の高品質のお米が少なくなりました。
米の流通経路(大型スーパーから無くなった理由)
米の流通経路ですが、近年の小売店は大型化しています。その分、大量に米を仕入れする必要があります。
卸屋の在庫量が減っていたため、この大量流通に対応できなくなり、大型スーパーから順に米が無くなりました。
もしかしたら、地方の小さい店舗にはまだ在庫があった可能性があります。
うちの漁協にも9月初旬までは山積みでお米がありました。
まとめ
- 猛暑による品質低下
- メディアの報道
- 南海トラフ地震に備えるため
- インバウンドの需要増
- コロナ明け外食産業の需要増
これらは米不足の大きな原因はではありません。
減反政策により、こうしたわずかな消費の変動で米が足らなくなるほど、生産量が減らされていることが問題です。
政府は常に毎年100万トンの米を備蓄しています。
絶対安心とは言えませんが、過度に心配する必要は無い気がします。
災害や米不足に備えて、いくらか備蓄しておくと安心です。
米の長期保存方法はこちらを参考にしてください。
【米の保存方法】虫わきせず、長持ちさせる